2013年、伊藤忠商事は国際石油開発帝石株式会社(以下「INPEX」)とともに日本南サハ石油株式会社(以下「JASSOC」)の株式を独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(以下「JOGMEC」)から取得し、ロシア東シベリア陸上事業に参画した。
本事業はロシアの中堅石油会社であるイルクーツク・オイル社(以下「INK」)とJASSOCにより設立されたINKザパド社により推進され、ザパドナ・ヤラクチンスキー鉱区(以下「ZY鉱区」)及びボリシェチルスキー鉱区(以下「BT鉱区」)において石油ガスの探鉱評価作業が実施されている。
特にZY鉱区で2012年に発見されたイチョディンスコエ集油構造においては、地震探鉱、評価井掘削、試験生産、パイプライン敷設等の作業が精力的に行われており、2015年には試験生産で産出した原油の輸送パイプラインが完成し、東シベリア・太平洋パイプラインへの原油搬出まで至っている。
今後も伊藤忠、INPEXおよびJOGMECはJASSOCを通じてZY・BT両鉱区における探鉱評価作業を継続し、開発・生産移行への可能性を引き続き検討していく予定である。
INKザパド社の出資比率 | |
JASSOC | 49% |
INK | 51% |
イルクーツク・オイル社概要 | |
会社名 | Irkutsk Oil Company, LLC(非上場) |
本社所在地 | ロシア連邦イルクーツク州 |
代表者 | ニコライ・ブイノフ |
設立年月日 | 2000年12月27日 |
従業員 | 約4,500人(2015年時点) |
業用 | ロシア陸上に於ける石油・天然ガスの探鉱・開発・生産 |