2014年 新卒採用 臼井 翔
ExxonMobil Iraq Services Limited社出向中
大学・大学院では油層工学を専攻。2014年4月に入社後、約4か月間の国内研修および約8か月間のオマーンでの海外研修を経て、東京本社にて新規プロジェクト評価やアゼルバイジャン国営石油会社との共同スタディ、既存プロジェクトの管理業務などに従事。
2023年4月よりExxonMobil社がオペレーターを務め、伊藤忠商事(株)が参画するイラク南部West Qurna1油田(以下、WQ1油田)の操業を管理するExxonMobil Iraq Services Limited社に油層エンジニアとして出向。現在、アラブ首長国連邦のドバイに駐在中。
WQ1油田はイラク南部に位置する世界有数の埋蔵量規模を誇る巨大油田です。私が所属するExxonMobil Iraq Services Limited社は、WQ1油田の価値最大化を目的として、操業上の技術的な課題に取り組むプロジェクトチームのような会社です。イラクの現場チームと密に連携を取りながら、掘削結果や生産状況をタイムリーに把握して課題点や問題点の解決に取り組むとともに、新たに得られた情報を基に長期生産計画のアップデートも行いながら、プロジェクト全体の最適化を検討しています。
私は技術チームの中でもスタディチームの油層エンジニアとして、開発計画の検討・最適化や将来の原油生産量を予測するために利用する油層モデルの構築・更新作業を主に担当しています。
地下の状態は直接観察できないため、どれだけ地下データを取得しても、既存の油の地下状態や挙動を完全に把握することはできません。しかしそのような困難がある中でも、私が所属するスタディチームでは、取得したデータを最大限活用し、不確実性を考慮しつつ、何が最も確からしいかを評価し、そして不確実性を減少させるためにはどのような対策が必要であるのかを立案しています。チーム全員が巨大油田を預かっているという誇りと責任感を持ち、最大限の技術評価を行うという意欲に満ちており、私自身も周囲に負けない情熱を持って業務に取り組んでいます。
ExxonMobil社のオフィスが入っている高層ビル
前述の通りWQ1油田は世界有数の埋蔵量規模を誇る巨大油田であるため、本油田を開発していくことはイラクの経済はもちろん、世界の人々へのエネルギーの安定供給にも貢献しています。そのため私は、大学時代からの専門分野を最大限に活かせる職種であり、かつ一人では到底実現できないスケールの社会貢献に携わることができる今の仕事にやりがいを感じています。
また石油天然ガスの開発はグローバルな仕事です。ビデオ会議や海外出張等を通して、言語や文化が異なる人々とでもお互いの考えを丁寧に伝え合い、技術的な議論を行ながら皆で油ガス田の開発という一つの大きな目標に向かって業務に励むことは非常に刺激的です。その中でも石油開発に関わる国際的かつ大規模な企業の一員として働くことは、技術者としてはもちろん、国際的な視野を持つ社会人としての自己成長にもよりつながる貴重な経験だと感じています。
オフィスからの眺め
中東での生活については、日本との文化や宗教の違いに注意が必要ですが、入社1、2年目のオマーンでの研修で経験していたためスムーズに順応することができています。ドバイでは日本と比べて高額になることもありますが、日本にある商品の大部分が入手可能であり、中東の他の国々に比べて不自由を感じることは少ないと言えるかと思います。
多彩な人種が集まる有名なドバイモール
私は東京本社勤務時にはマラソン同好会で活動していたこともあり、赴任後すぐに日本人マラソン同好会に参加しました。暑さが厳しくなる前、朝6:30から1時間ほど海辺のジョギングコースを走っています。異なる業界の幅広い年代の方々と共通の趣味を楽しみながら情報交換もでき、有意義な朝活となっています。
海辺のジョギングコース
同僚とのバトミントンで汗を流す
暑さが一層厳しくなった6月からは本同好会の活動は休止となりましたが、居住ホテルのジムに通い、運動不足にならないように気を配っています。また、職場の人とは学校の体育館やショッピングモール内でのバドミントンや卓球を楽しむこともあり、親睦を深めています。
当社の特徴の一つは、若手社員の段階から責任のある仕事を任され、実務を通じて必要な能力を着実に身に付けていける環境があるということかと思います。
私の場合、入社1年目の国内研修後すぐに先輩社員とともに新規案件評価のため海外へ出張する機会がありました。そのため、研修で学んだことを早期に実践の場で活用することができたほか、評価作業に求められる質やスピードを若いうちから身をもって感じることができました。
現在の職場に出向する前には面接もありましたが、これまでの業務経験と自身の能力について自信を持って話すことができました。そして実際に働き始めてからも、これまでの経験を大いに活かして対等に議論することができていると実感しています。
当社では若手のうちから責任のある仕事を任されます。そのため、東京オフィス勤務であっても、社内での技術評価だけではなく、海外の技術者と議論をする機会が数多くあります。また、そのために必要な能力を習得・向上させるために、必要に応じてソフトウェアを活用し、多種多様な評価作業を行う機会があり、各種研修制度(国内技術研修、海外技術研修、英語研修等)も整っております。
技術者としてグローバルでスケールが大きな石油ガス開発の分野で若いうちから挑戦したいという方、まずはぜひ話を聞きに来てみてください。ご連絡をお待ちしております。
ExxonMobil Iraq Services Limited社出向 臼井 翔 2023年7月
AM 8:30 出社
一日のスケジュールを確認して業務開始
出向先のExxonMobil Iraq Services Limited社は基本的にフレキシブルな勤務時間体制を採用していますが、多くの人が8時から9時の間に出社しています。
私はオフィスから徒歩5分のホテルに住んでいますが、6月からは朝の出勤時間帯から30度を超え、ランチも外を歩かずに車で行くことが増えるため、車で通勤しています。
会社が近いため渋滞に巻き込まれることもなく、かつドバイは毎日天気が良いので、いつも晴れやかな気持ちで出社することができます。
AM 09:30 現場オペレーションチームとのテレビ会議
週に1度、WQ1油田の現場に勤務する社員とドバイ勤務の社員間で、オペレーション状況等に関するテレビ会議を行っています。担当者同士は必要に応じて日々連絡を取り合っていますが、毎週の会議で定期的にオペレーション状況やその他の作業の進捗状況が全体に共有されます。ドバイ勤務の社員がイラクの現場に出張する場合もあり、ある時はイラクから電話会議に参加したりします。
AM 12:00~PM13:00 ランチタイム
ランチタイムもフレキシブルですが、大部分の人は12:00から13:30の間に昼食を取っています。
ドバイの飲食店は日本と比べると価格が高く、赴任直後は抵抗感もありましたが、リフレッシュも兼ねて同僚と毎回外食しています。オフィスが入っているビル内か車で10分以内のエリアで済ますことが多いです。最近は、同僚が大絶賛するタイ風チキンライス(カオマンガイ)があるお店に頻繁に足を運んでいます。私もドバイでのお気に入りのランチを見つけられればと思います。
PM 14:00 デスクワーク
既開発生産層の油層モデルの更新作業を行います。モデルの予測精度を向上させるために重要な作業の一つが、最新の状況をモデルに反映させることです。各部署と連携を取りながら最新の情報を収集してモデルに組み込み、シミュレーションを行います。そしてこれまでの実績の再現性が高まっているかどうか、想定される結果が得られているかどうかを確認します。
PM 16:00 打ち合わせ
Development Planning セクションヘッドと未開発油層の開発計画の検討に関する打ち合わせを行います。開発計画策定の初期段階では、選択肢を絞り過ぎずに幅広く検討し、それぞの計画についてプラス面とマイナス面を考慮し、リスクを洗い出し、マイナス面の緩和策やリスクの軽減策について方策を練りながら、段階的に候補を絞っていきます。また、施設の初期設計に必要な生産流体の流量や性状、想定される圧力などの情報を提供します。
PM 18:00 業務終了
出向先では効率的な時間管理を心がけて仕事を進める社員が多く、18:30にはほぼ全員が退社しています。帰宅時間は担当する業務の作業量や進捗状況によって異なりますが、私も日本での勤務時と同様にメリハリをつけて仕事をするように努めています。
翌日の作業予定を整理して業務を終了します。